4年間ほど商業施設の警備員として勤務していた経験を持っています。
警備の仕事内容とは、お客様の生命や安全、財産を守ることです。
基本は、出入管理、立哨、巡回などがメインの仕事になる訳ですが、時には面倒な仕事や危険な事案にも対処する必要があります。
実際に体験して頻繁に発生する大変だった業務を3つ紹介しましょう。


警察対応や救急対応など冷静に対処することを身につけました。
万引き対応

勤めていた商業施設では、通称万引きGメンと呼ばれる私服警備員が常駐していました。
万引き犯が現行犯逮捕されると全て警察へ通報する会社方針だったので、その度に110番するのが警備員の仕事でした。
初犯であれば盗んだものの支払いを済ませてから警察へ連行されるだけなのですが、常習犯ですと起訴となるため、防犯カメラの映像を提供するなどの仕事が追加となります。
ちなみに、万引きは老若男女に関わらず、様々な人間が犯行を犯していました。
お金を持っている人間やしっかりとした会社勤めしている人間も捕まっています。
刑務所から出所して1ヶ月後に捕まった年配男性、
痴呆で徘徊して万引きした高齢者、
大量に女性用下着を盗んだ無職の中年男性、
会社や親にバレたくないと喚くOL風の若い女性など。
自分の経歴だけでなく家族などの周囲にも迷惑をかける行為で、出来心など持っていませんでしたが、改めて自分への戒めとなりました。
傷病人対応

建物内で急に体調不良を起こすお客様もいらっしゃいます。
また、エスカレーター事故や売場の転倒により怪我をされる方もおられます。
傷病人が発生した際、警備室に一報が入る仕組みだったので、警備員が現場に急行します。
意識がない場合はもちろんですが、症状がひどい場合には、傷病人の許可を得てから救急車の要請です。
警備室にいる他の隊員も救急車が到着する前に駐車スペースの確保し、到着後も救急隊員のサポートなど緊急時対応が求めれます。
実際にお客様ではなく、職場の同僚が倒れてしまい、救急車に一緒に乗り込んだこともありました。
営業開始前の人員が少ない状況であり、発見がもっと早ければ障害も小さくなってたのかもしれません。
酔っ払い対応

クレーマーや器物破損など迷惑客は多々おりますが、扱いが大変なのは酔っ払いです。
問題を起こすクレーマーなら業務妨害、器物破損も犯罪なので、警察に通報すれば良いのですが、酔っ払いは違います。
酔っているだけで迷惑なのですが、犯罪を犯している訳ではありません。
大声を出す、モノを壊す、手を出されるなど、明らかな問題行動があれば別ですけどね。
それでも周囲のお客様が怖がったり、店の評判が下がれば売上に影響しかねません。
真摯に冷静な対応で注意を行い、丁寧に退店を促しますが、大抵トラブルが発生します。
お客同士で傷害事件にまで発展しそうになったこともありました。
お酒を飲むのは自由ですが、他人に迷惑を掛けるような飲み方をしてはいけませんね。
最後に、
たった4年間の警備員生活でしたが、良くも悪くも貴重な経験でした。
工事現場の交通誘導やイベント警備などの雑踏警備でなく、商業施設での警備員だったのが、様々な経験を得られた要因と考えます。
110番通報や救急車要請などに立ち会う機会が無ければ良いのですが、いつ自分や周囲でトラブルが発生するかは分かりません。
イザという時に冷静な対処ができる経験値を積めたのが、今の自分にメリットがあったのかと思えます。